Bonjour! PARIS(セーヌ川水上バスに乗る)

地図

セーヌ川には ディナークルーズ船やらなんやらな、
お客様をのせた船が、わりとたくさん往来しているようで、
わたしたちも、ちょっくら奮発して船上ディナー!と行きたいところですが・・。

短時間でパリをめいいっぱい観光して周ろうとする、
先を急ぐ観光客(=わたしたち)
しかし セーヌ川も船で渡ってみたいと思う欲張りな観光客(=わたしたち)に、
ぴったりな船、それは水上バスの、その名はバトビュス。→

これも友達が事前に調べてきてくれてたんですけど、
セーヌ川に8ヵ所位、バス停留所があって、
1日券などの切符を買っておけば、
その日1日、各バス停での乗り降りが自由!という、
川から観光名所に降り立つことのできるなんとも優れた水上バスシステム。

川も渡れ、観光もできる なんとも一石二鳥な船。

パリの街ではほかにも、同じような感じで街を走る黄色いオープンバスのシステムがあって、
たくさんの観光客を乗せたそちらの2階建てバスも何台も
旅行期間中に何台も見ましたが、
わたしたちは2人とも「川のバス」に乗りたいという意見が一致していました。

前方に運転手さんと、おそらく 観光案内、停留所案内を話している
車掌さんのような方がマイクをもって座っていらっしゃいます。
DSC00456.jpg

船の中央部は ガラスのトンネルのような屋根・窓のある座席。
DSC00444.jpg
後部はデッキ。
DSC00453.jpg

わたしたちは上地図の一番右端から、この水上バスに乗りました。
目指すはとりあえず パリのシンボルのひとつ「エッフェル塔」(左端のほう)。

スペイン語や中国語、いろんな国のひとの言葉を耳にしながら、
いざ出航。
DSC00441.jpg

シテ島やサン・ルイ島といった、川の中州のような場所が
パリ市内で最も古い歴史をもち、“パリ発祥の地”とも称される場所だそう。
DSC00426.jpg

穏やかなセーヌ川にかかる橋を ひとつ、またひとつとくぐりぬけながら
船は進んでいきます。

DSC00419.jpg

これはサン・ルイ島と市庁舎通りを結んでいるマリー橋という石作りの橋で、
1614-1635年に作られたパリで最も古い橋の一つ。
この橋の上にも、もともとは橋の上に住居が建っていたのだそうで
住居部分は取り壊された模様・・

・・そう。
パリのセーヌ川の上にかかる橋の上には 昔は建物が建っていたみたいで、
建物が並んでいる建っている景色を見事に再現したシーンがでてくる映画を
私は以前観たことがありまして・・

18世紀のパリを舞台にした、パトリック・ジュースキントの
「香水 ある人殺しの物語」という原作を映画化したものなのですが、
”生まれながらにして超人的な嗅覚を持った男が、
嗅覚だけで香水を調合出来てしまうという奇跡的な才能を発揮して
とんでもない香水を作るために、殺人鬼になってしまう・・・”
といったような、
・・まぁ、お話的には、大層気持ちの悪い映画なのですが、
(公開当時は’においを映画化できるのか?ということでも話題になっていました)
その嗅覚男が、
香水の原料の抽出方法の一つを学ぶために弟子入りをした調香師が、
シテ島のコンシェルジュリー前にあるシャンジュ橋という橋で店を構えていたのです。
で、その店のある景色が映画の中に出てきたんですね。

↓このyou tubeの46秒目~47秒目。
たった1秒ですがちらりと景色が出てきます。

わたしはこの景色がとても印象深く、ずっと脳裏に焼き付いていたので
船の上から、石造りの橋をくぐるたびに思い出しては
いまは見ることのできないその景色を、妄想したりしていました。

ちなみにwikipediaによるとシャンジュ橋は、
1860年に架けられ、橋の上に彫金師、両替商が店を構えていたため
シャンジュ橋(両替橋)と呼ばれるようになったのだそう。
あまりにも店が密集して建っていたため、橋を渡る人はセーヌ川が見えなかったということです。
映画でもまさにそんな感じで。。

そして、
コンシェルジュリーというのはこの建物のことで、
DSC00434.jpg

かつての牢獄です。

もともとフィリップ4世という方の宮殿であったそうですが、
14世紀後半に牢獄として使われ始め18世紀のフランス革命の際には、
多くの王族、貴族などの旧体制派が収容され、
当時はその牢獄に入るとかならず死刑になるというので
「死の牢獄」「ギロチン控えの間」とよばれたのだそう。
1914年に廃止された以降、現在は観光名所となっていて
マリー・アントワネットが処刑される前に2か月半過ごした独房も
再現されているのだそう・・・

歴史が深い・・・

DSC00447.jpg

ちなみに友達は座席に座っていましたが
わたしは川風を浴びつつ、ガラスなしで景色を激写したかったので
後方デッキにおり、
いろんなことに思いを馳せつつ
乗船した時は晴れていた空が、どんどんと曇って
今にも雨が降りそうな曇天に変わっていく様も楽しみながら、
バチバチとパリの景色を撮っていました。

で、後方デッキには そんな思いをもつ同志がたくさん乗っているようで
建物や橋を感慨深そうに見ては、激写をする老若男女であふれており
ベストポジション争いが無言で繰り広げられておりました(笑
みなさん、本気カメラでした。

おひとかた、
景色を背景に自分撮りをしようとしているおじさまがいらっしゃったので
’あぁ、よかったらわたしが撮ってあげますよ的ジェスチャー’をして
撮って差し上げました。
笑顔でありがとう、いい旅を!的な表情をされて
おじさまは次の停留所で去って行かれました。
笑顔はホント、世界共通の気持ちの良い言語ですね。

この旅行初めての、わたしの国際交流ポイントが1点加算されたような瞬間で、
ちょっぴりうれしく。。

そうこうしていたら、
DSC00459.jpg

エッフェル塔が見えてきて・・

DSC00474.jpg

わたしたちは水上バスを下車しました。
いよいよエッフェル塔観光へ・・つづく。

DSC00483.jpg