「わたしとお茶」のコラムを書かせていただきました。

宇治茶 伊藤久右衛門さん の「人生にお茶の時間を」メールマガジンのお仕事をさせていただいている途中、
お中元用の紙物のカタログの中で、コラムをかかせてもらいました。
つたない文章ですが、採用していただきましてほんとうにありがとうございました。 (以下にコラム)

たいへんにおいしいお茶と、お茶のスイーツのお店

宇治茶 伊藤久右衛門さん  http://www.itohkyuemon.co.jp
普段のお茶から、ご進物まで、おすすめなお茶屋さんです。

 

以下 コラム。
(シーズンが変わりましたので、載せてみます)

日本人なのに、どうして私は珈琲ばかり飲んでいるのだろうか・・・
特に珈琲でなければならないという理由はない。
もしかしたら、ただちょっとあたたかい飲み物をいれたカップを手に持ち、
ほっとひと息つく時間が欲しくてたまたまそれを飲んでいる、というだけかもしれない・・
ふと、そんなことを思ったのは昨年の秋頃のことだっただろうか。
ちょうどそんなときだった。
宇治茶 伊藤久右衛門さんより「もっとお茶を気楽に生活の中に取り入れて飲みましょうよ」という
提案を兼ねたメールマガジンの撮影の仕事をいただいたのは。

「人生にお茶の時間を」というコンセプト。
もちろん、ここでいうお茶とは日本茶のことであって、当たり前だが珈琲ではない。

「これはまずいではないか。提案する立場の人間が、日本茶をあまりいただいていないなんて
そんな説得力のない話はないではないか」
恥ずかしながら、ちゃんとしたお茶の入れ方を知らなかった。
種類も正確にはよく知らなかったので、焦ったわたしは、早速茶葉を何種類か集めた。
煎茶、ほうじ茶、番茶、玄米茶、玉露・・それらをそれぞれ透明な密閉瓶に分けて入れてみた。
さらさらとした緑や茶色の茶葉が瓶の中を滑る。
日の当りにくい棚に並べて置いて眺めていると、不思議なことに、茶葉の色合いに心が落ち着いてくる。
それらを一番おいしい飲み方で飲んでみたいと、その時ようやく思うようになり、
図書館においしい日本茶の淹れ方の本を読みにでかけた。
そこで、それぞれの茶葉に適したお湯の量や温度、抽出時間などのほかに、
お茶にたくさん含まれている、健康な体でいるための成分の効果を利用し、
生活のリズムや体調、気分やTPOに合わせた茶葉の選び方があるのだということを知り、メモをとって帰った。

それから半年。
日に2回は日本茶を淹れ、あたたかい湯呑みを手のひらに包んでは、ほっとひと息つく時間をもっている。
さっぱりとしたいときは熱めの煎茶を淹れ、癒されたいときはこんがりとした香りの玄米茶、
夜はたいていほうじ茶を淹れては、くつろいでいる。
お茶の時間を楽しむための、お気に入りの湯呑みもできた。
加えてお肌の調子もなんだかいい。

「人生にお茶の時間を」というメールマガジンのお仕事をいただき、
お茶を楽しむ日常シーンを提案して撮影をさせていただきながら、
何を隠そう私自身が、一番提案されてしまったのかもしれないと思う。
お茶を淹れる時間が楽しくて仕方がない。
わたしの人生に日本茶が寄り添いはじめたことを、いま、とてもうれしく思っている。